苦悶の触手

【ヴィンテージ】ヴィンテージ環境のANTについて

ヴィンテージ環境のANTについて

次回(第19回)ヴィンテージ環境のアブザンフィッシュについて

前回(第17回)ヴィンテージ環境のガッシュストームについて

どうも、こんにちは。はま屋のヴィンテージの記事を担当しているオサです。

最近(※執筆時2015年5月)、日本で初めてのレガシーのグランプリであるGP京都が開催され、2000人近くの参加者が集まり、大盛況の中で幕を閉じましたね。

私も参加しましたが、Byeを除いて8回戦やって同じデッキと戦わないくらいに様々なデッキと対戦しました。

レガシーという環境はデッキが本当に多種多様で、その分環境の理解度が必要になる難しいフォーマットだと肌で感じました。

また、レガシーよりもパワーカードが氾濫するヴィンテージも同様に難しいフォーマットだと常々感じています。

特にレガシーと比較すると単純に制限カードの分だけプレイング、デッキ構築において難しくなっています。

制限カードはドロースペルかサーチスペルが多いのですが、その理由は、簡単にエンドカードへアクセス出来てしまうからに他なりません。
今回ご紹介するデッキは、制限されているドロースペルやサーチスペルを多用してストームで勝利を目指すコンボデッキ、ANTについてです。
レガシー環境でも屈指の強さを誇るANTですが、ヴィンテージ環境では果たしてどのようなデッキになるのでしょうか。
というわけで、はま屋ヴィンテージの記事、第18回はヴィンテージ環境のANTについて取り上げたいと思います。
どうぞお付き合いください。

ヴィンテージ環境のANTとは?

ANTとはAd Nauseam-Tendrilの略称で、「むかつき-苦悶の触手/Tendrils of Agony」というデッキの核となるコンボを指しています。

ANT

むかつきをプレイしてカードを大量に手札に加え、そのカードをプレイして苦悶の触手/Tendrils of Agonyのストームで勝つ、むかつきではなく、炎の中の過去の場合や、苦悶の触手/Tendrils of Agonyではなく巣穴からの総出といった別の手段も用意してありますが、概ねレガシーのANTの勝ち方はここに集約されます。

炎の中の過去/巣穴からの総出

レガシーでは上述した通りですが、ヴィンテージではどのような勝ち手段が用意されているのか、また、制限カードはどのように採用されているのか、まずはサンプルのレシピを見てみましょう。

サンプルデッキ

ANT
Main Deck(60 cards)
1 Black Lotus [商品検索]
1 ライオンの瞳のダイアモンド/Lion’s Eye Diamond [商品検索]
1 水蓮の花びら/Lotus Petal [商品検索]
1 Mana Crypt [商品検索]
1 Mox Emerald [商品検索]
1 Mox Jet [商品検索]
1 Mox Pearl [商品検索]
1 Mox Ruby [商品検索]
1 Mox Sapphire [商品検索]
1 太陽のリング [商品検索]
4 暗黒の儀式 [商品検索]
1 Demonic Tutor [商品検索]
4 強迫 [商品検索]
2 Grim Tutor [商品検索]
1 ネクロポーテンス/Necropotence [商品検索]
1 苦悶の触手/Tendrils of Agony [商品検索]
1 吸血の教示者/Vampiric Tutor [商品検索]
1 ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth’s Bargain [商品検索]
1 ヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Will [商品検索]
1 Ancestral Recall [商品検索]
1 渦まく知識 [商品検索]
1 蒸気の連鎖/Chain of Vapor [商品検索]
4 Force of Will [商品検索]
2 けちな贈り物 [商品検索]
2 ハーキルの召還術 [商品検索]
2 精神的つまづき [商品検索]
1 商人の巻物/Merchant Scroll [商品検索]
1 思案 [商品検索]
2 定業 [商品検索]
1 Time Walk [商品検索]
1 巣穴からの総出 [商品検索]
1 埋め合わせ [商品検索]
4 汚染された三角州 [商品検索]
1 沸騰する小湖 [商品検索]
3 Underground Sea [商品検索]
1 Volcanic Island [商品検索]
2 [商品検索]
2 [商品検索]
1 Library of Alexandria [商品検索]
Sideboad (15 cards)
2 ハーキルの召還術 [商品検索]
4 鋳塊かじり [商品検索]
1 [商品検索]
4 紅蓮破/Pyroblast [商品検索]
4 イクスリッドの看守 [商品検索]

まず、このサンプルにはANTの語源の片方である、むかつきが入っていないのでANTと呼称して良いか分かりませんが、今回はANTとしてご紹介しようと思います。

ヴィンテージらしい1枚積みの多いレシピですが、制限されていなくともサーチ可能なので1枚になっているカードもあり、今まで紹介してきたデッキの中でも特に1枚積みの多いデッキです。
コンボデッキは勝ち手段となるコンボカードにアクセスするために、サーチスペルやドロースペルをしっかり枚数を取らなければなりません。

しかしこれだけ1枚積みが多いと果たして安定してコンボカードにアクセスすることができるのでしょうか。
まずは、メインボードの構成を整理してみましょう。

ヴィンテージ環境のANTのメインボード

レガシーでは当然のように4枚使用できる渦まく知識思案は、ヴィンテージでは制限カードになっています。

渦まく知識思案

その代わり、制限されて1枚しか使用できないとはいえ、パワー9や、Demonic Tutorといったサーチスペル、ネクロポーテンス/Necropotenceといった強力なドローリソースが使用できます。

Demonic Tutorネクロポーテンス

1枚積みの多いレシピは、それぞれの役割ごとに整理することで、メインボードの構成が理解しやすくなるはずです。

勝ち手段

苦悶の触手巣穴からの総出

マナスペル

マナスペル
SoloMoxen

ドロースペル

ドロースペル

サーチスペル

サーチスペル

妨害系スペル(カウンター、ハンデス等)

妨害系スペル

その他

その他

1枚積みが多くとも、このように整理すればこのデッキの構造が簡単に理解できますね。

その他に分類したカードも、ヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Willはエンドカードにカウントできますから勝ち手段といえます。

また、埋め合わせけちな贈り物との相性で採用されており、どの役割にもなります。

そしてTime Walkは追加ターンを得るので、これは場合によってはエンドカードとなる、強力なマナ加速に似た役割となります。

このように、1枚積みでも似た役割のカードを採用することで、見た目以上にデッキの完成度が高くなっています。

このデッキで勝つためにはストームをためる、即ち同一ターンに十分な数のスペルをプレイしなければなりません。
そのためには、単純に大量のカードを引くなどして、呪文を数多くプレイすることが必要になります。

そのストームへの繋ぎとしての役割は、ネクロポーテンス/Necropotence、ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth’s Bargainハーキルの召還術、ヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Willが挙げられます。

一番簡単なのはハーキルの召還術で自分のMoxenを手札に戻して、また戦場に出しつつ適当な呪文をプレイすると概ね致死量分のストームが稼げるでしょう。

ハーキルの召還術

また、ヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Willも同様に、序盤プレイしたスペルがまたプレイできるわけですから、それこそもう簡単に致死量分のストームが稼ぐことができます。

ヨーグモスの意志

ネクロポーテンス/Necropotenceは戦場に出したターンにはコンボを決められないものの、その返しのターンでは試合を決めてくれるカードです。

ネクロポーテンス

ヨーグモスの取り引き/Yawgmoth’s Bargainは少し重いですが、マナ加速のバックアップもあるのでそこまで気になりませんし、戦場に出ればライフさえあれば勝ったも同然です。

 ヨーグモスの取り引き

ヴィンテージ環境のANTのサイドボード

ハーキルの召還術

追加のアーティファクト対策兼ストーム稼ぎのカードです。

ハーキルの召還術

鋳塊かじり

汎用性の高いアーティファクト破壊のカードですね。

鋳塊かじり

鋳塊かじり、それと場合によっては紅蓮破/Pyroblastを入れる際に一緒にサイドインしましょう。

山

紅蓮破

追加のカウンターです。場合によってはストームも稼げますから非常に便利な1枚です。

紅蓮破

イクスリッドの看守

一応墓地も利用するデッキなので、あまり多く墓地対策は出来ませんが、イクスリッドの看守はこのデッキならばまずクリーチャーが出てこないと予想されるので良い選択です。

イクスリッドの看守

後は、そこまで多く見かけませんが、エーテル宣誓会の法学者スレイベンの守護者、サリアレオニンの裁き人といったクリーチャーへの対策がメイン、サイド含めて何も無いので何かクリーチャー対策を採用したいですね。

28dixhhm

今回の場合だと、ハーキルの召還術鋳塊かじり、紅蓮破/Pyroblastを1枚ずつ抜いて、代わりに虐殺/Massacre毒の濁流辺りを採用すると良さそうです。

虐殺毒の濁流

ヴィンテージ環境のANTの強み

私が回した際に一番多かった勝ち筋はヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Willを経由したものでした。

序盤からバンバン呪文をプレイして盤面を維持しながら、時が来たらサーチカードからヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Willをプレイすれば、ANT初心者の私でも非常に簡単にコンボを決めることが出来ました。

しかし、ヨーグモスの意志/Yawgmoth’s Willは他のデッキでも使用されていますから、墓地対策に弱いのではないかと思われるかもしれません。

他のコンボデッキ、例えばドレッジは墓地を対策すれば一気にスピードダウンさせることが可能ですが、ANTはネクロポーテンス/Necropotenceやヨーグモスの取り引き/Yawgmoth’s Bargainで手札を増やした状態からでもコンボを容易に決めることができます。

MUDに採用されている抵抗の宝球/Sphere of Resistanceアメジストのとげなどに対しては、ハーキルの召還術で対抗できますし、また対ストーム用のカウンターである狼狽の嵐精神壊しの罠強迫を採用しているので、安全確認をした状態からコンボを開始することも可能です。

この様に、勝つルートが分かれていることで、対策することが困難なデッキであり、それが強みといえます。

このデッキは瞬殺コンボのルートもありますが、カウンターとハンデスのおかげでゆっくり確実にコンボを決めることも出来ます。

この手のコンボデッキは初手のキープ基準が難しい傾向がありますが、今回のデッキの場合だとゲームが作れる手札がくればキープできるので、私のようなANT初心者でも最低限のプレイングが出来ました。

ヴィンテージ環境のANTの弱み

やはり何らかの形でスペルを唱えられなくなると一気にコンボスタートが遅くなります。

ANTの強みの項目でMUDのコストを上げる系のアーティファクトはハーキルの召還術で対抗できると書きましたが、逆にいえばこれくらいしか回答がなく、場合によってはワンサイドゲームになってしまうこともあります。

特に磁石のゴーレムはこちらのスペルのコストが重くなる上に、クロックが大きいので何としてでもカウンターしておきたいところです。

磁石のゴーレム

また、アーティファクトでない呪文を唱える回数が制限されてしまうエーテル宣誓会の法学者は、ヴィンテージ環境ではレガシーほど見かけないので、そこまで警戒しなくて済みそうです。

あとは、勝ち手段につながる主要なキーカードであるネクロポーテンス/Necropotenceとヨーグモスの取り引き/Yawgmoth’s Bargainは、カードを手札に加えるためにライフを支払う必要があります。
ですから、単純にライフを削ってくるデッキに対しては勝ち手段へのルートが2つ消えるので、これも弱みといえると思います。

あまり綺麗にコンボを決めようとはせずに、巣穴からの総出でとりあえずブロッカーを出して、ライフを守りつつ、次のチャンスをうかがうといったフレキシブルな対応が求められそうです。

まとめ

今回はヴィンテージ環境のANTについて取り上げてきました。いかがでしたでしょうか。
私は基本的にクリーチャーが入っていないデッキは使わないので、今回初めてANTに挑戦してみました。
時間的な制限もあって記事の内容が片手落ちになっていたかもしれませんが、そこはご了承ください。
中々難しいデッキではありましたが、制限カード満載の非常に強力なコンボデッキでした。
ぜひ、一度試してみて下さい。
そして、デッキを組む上で足りないカードはカードショップはま屋でぜひ探してみて下さいね!
それではまた次回、はま屋.NETのどこかでお会いしましょう。オサでした。

この記事を書いた人

小林(オサ)

北信地方の古参プレイヤー。本名で呼ばれることは少なく、長野勢からは”オサ”と呼ばれている。
大会よりFOILカードを集めることに執念を燃やしており、その圧倒的なFOIL資産と練習しない量は長野でもトップクラス。
ブログ「オサ日記

ヴィンテージ環境のANTについて

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